ボートレースの特徴として、1号艇が1コースからスタートすると1着率は50%を超えます。しかし、単勝であるなら勝っても配当が少なく、買い目点数も2点以上買うと収支がマイナスになってしまう場合があります。
収支をプラスにするには、高配当の着番を予想しなければなりません。穴狙いの舟券が的中するための必要条件について解説します。
高配当になる条件
ボートレースはインコース、特に1コースでスタートする艇が1着になる可能性が高くいので、その分投票も集まります。高配当を狙うのであれば、基本的にアウトコースの艇が絡む舟券を買う必要があります。
3連単がオススメ
高配当がでるレースのほとんどは、勝式が5コースもしくは6コースの艇が絡んだ3連単です。3連単は、1着から3着まで着順通りにならないと当たらないので難しいように思えます。
しかし、公営競技の中で3連単の的中率を比較すると、競馬が最大18頭で出走した場合に1/4896、競輪で1/504、オートレースで1/336に対して、ボートレースは1/120と最も的中率が高いことが分かります。
インコースの1着率が低いボートレース場
アウトコースの艇が連に絡むには、インコースの艇が不利に傾くボートレース場で舟券を買うのが手っ取り早いでしょう。
インコースの1着率が低い、4つのボートレース場を紹介します。
ボートレース戸田の特徴
第1ターンマークのコース幅が狭いので、インコース側の艇はスロットルレバーを引いたままの高速旋回が難しくなります。
また、第1ターンマークがスタンド寄り、第2ターンマークが対岸寄りなので、インコース側の艇は斜めに走らなければならないので距離が長くなります。
一方、アウトコース側の艇はトップスピードで直進することができるので、第1ターンマークで「まくり」「まくり差し」が決まりやすくなります。
ボートレース平和島の特徴
戸田のコースと同様に、第1ターンマークがスタンド寄りに大きく振っているので、5コースもしくは6コースの「まくり」「まくり差し」が効果的です。
レース場は高層ビルに囲まれていて、強いビル風が水面が荒らしてしまうことがあります。その場合は、レース展開に波乱が生じるケースが増えます。
ボートレース江戸川の特徴
レース場の全体が江戸川の中にあり、全国屈指の荒水面とされています。セオリー通りのレース展開にならない場合が多いレース場です。そもそも、上流に向かってスタートするので助走距離が短いインコース側の艇が不利になりやすいです。
ボートレース多摩川の特徴
「日本一の静水面」と呼ばれるほど、風の影響が水面にでません。冬場の1コースの入着率は56.8%と高いですが、春と秋はどちらも50%程度にまで低下します。
戸田や平和島と同様に、スタートラインから第1ターンマークまでがスタンド寄りに15mも振っているので、インコースの艇には不利に傾き、アウトコース側の「まくり」が決まりやすくなります。
モーターの性能
いくらボートレース場の特性が、少しくらいアウトコース側に有利性が傾いても、モーターが悪ければ勝負できません。アウトコース側の艇に搭載されたモーターの良し悪しを確認する必要があります。
抽選で決まる
モーターは、前日検査でくじ引きによって選手に割り当てられます。モーター性能には個体差があり、同じ型式のモーターを使っていても「良し悪し」があります。勝率が高いモーターを使えるかどうかは「選手の運」にかかっています。
モーターの成績
モーターの個体差によって生じる性能を把握するには、モーターの勝率で参考にすることができます。
出走表には、選手の勝率の他に、モーターの「番号」「2連率」「3連率」などの数値が記載されています。ここでは、モーターの個体ごと(番号)の2位以内に入った割合(2連率)と、3位以内に入った割合(3連率)を参考に、モーターの性能を予測できます。
展示航走でモーターの足を確認
モーターの抽選によって性能が悪いモーターを引いてしまったとしても、その後の整備や部品交換によっては回復することができます。
レース前の、展示航走でモーターの出足や伸び足を確認することで、モーター性能に関する最新情報を入手することができます。
風や水面の影響
風や水面の状態によっても、インコース側の艇が不利に傾くことがあります。
向かい風
スタート時に向かい風になると、助走距離が短いインコース側の艇の加速に影響します。アウトコース側の艇は、しっかり助走距離をとれるのでトップスピードに近い状態で第1ターンマークに飛び込むことが出来るので、「まくり」が決まりやすくなります。
ただし、横風はインコース側の着順に影響しないので気にしなくて良いでしょう。
追い風の場合は、助走距離が短くてもスピードにのれるので、インコース側の艇に有利になります。
風速5m以上
風速5m以上になると、1コースでスタートする艇の1着率が低下するデータがあります。風速が1~3m程度ならインコースの有利性は担保されています。
難水面
水面の状況は、水質や潮の満ち引き、波の高さ、風の強さによって変わってきます。静水面であれば、レース展開は荒れにくいので予想しやすいですが、難水面ならレース展開が読めないので高配当が出やすくなります。
とくに、海沿いにある海水のレース場では、潮の満ち引きによる潮位差や、波の高さ、海水ゆえの浮力の影響により、レースが荒れる傾向にあります。
河口付近にあるレース場の水質は汽水で、淡水と海水が混ざることで「うねり」が発生しやすく難水面となることがあります。
ST値のチェック
STとは「スタートタイミング」のことで、大時計が0を指した後、何秒かかってスタートラインを通過したかの秒数を指します。STの値が低いほどスタート感覚が良いことを示します。
出走表のST値
出走表には必ず平均ST値が記録されていて、今まで出走したレースのST値の平均が記録されています。とくにインコース側の艇のST値と見比べて、アウトコース側の艇のST値が低ければ「まくり」「まくり差し」が決まりやすくなります。
展示航走のST値
展示航走のスタート展示でもST値を確認することができます。ここでフライングしても失格にはならないので、どの艇もギリギリのところを攻めてきます。スタート展示で、大幅にフライングしたり出遅れたりした艇は本番でも危ないので注意が必要です。
ルーキー戦・女子戦・初日レース
ルーキー戦と女子戦は、レース展開が荒れやすいので払戻し金が高配当になりやすいです。
ルーキー戦では、どのレーサーも経験が浅いので思わぬ展開になることが多く、その分予想はしにくいですが高配当が期待できます。
女子戦は、男子レーサーと比べてスタートが全員上手なわけではないことが多く、枠順通りの展開にならないことが多々あります。アウトコースでST値が低い選手は、「まくり」「まくり差し」のチャンスが生まれます。
また、初日のレースではモーターを完全に整備することができず、開催地のレース展開に慣れていないので、荒れる展開が起きやすいです。このタイミングで、地元の有力選手がアウトコースの枠番になっていて1着をとれば期待通りの配当が得られるでしょう。
まとめ
ここでは、インコース側の艇の不利な場面と、アウトコース側の艇が有利に傾く場面について紹介しました。
とくにボートレース場の特性、モーター性能はアウトコース側の艇でも連に絡むチャンスが生まれやすくなるので、「まくり」「まくり差し」が上手いレーサーがいれば勝負にでましょう。
【参考】
競艇の穴や万舟券を狙うには?【出走表を見ながら予想のコツを解説!】
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