競艇は、競馬・競輪・オートレースと並ぶ公営ギャンブルの一つで、2010年からはブランド名として「BOAT RACE」(ボートレース)を採用しています。
水面をボートで疾走する競艇の特徴や基本ルール、レースの流れ、舟券の購入方法について紹介します。
競艇の特徴
競艇の特徴を他の公営ギャンブルと比較して紹介します。
成り立ち
公営ギャンブルの中でダントツの認知度は「競馬」です。JRAのCMは出演タレントの格が高く、ファンは賭けるだけでなく、特定の馬や騎手を応援したりします。国内の歴史も、江戸時代には幕府によって公的に運営されていたので、競馬は永きに渡り日本の文化に根付いています。
競艇の歴史は1951年の戦後復興の財源確保するために運営が始まり、公営ギャンブルの中では最も歴史が浅い競技です。しかし、近年は若者向けのCM効果や施設のリニューアルによって、舟券の売上げは6年連続で増加、利用者数も15年連続し増加して平成29年度で初めて6千万人を突破しました。
競艇は初心者向き
4つの公営ギャンブルのうち、最も当たりやすいのが競艇です。その理由として他の競技と明確に違うのが、出走する個体数です。競馬なら最高で18頭、競輪は9人、オートレースは8車、そして競艇は6艇と、最も出走数が少ないからです。
また、どの公営ギャンブルでも1着を予想する楽しみがあるのですが、競艇では1号艇で出走するボートが1着になる確率が高く、初めての人でも1号艇のボートを単勝で100円買うことから初めても良いでしょう。
安心の客層
今は舟券や馬券といったレースの着順を予想して購入する投票券は、ネットの発達によりスマホ1台あればどこでも購入できたり、レースもCS放送により手軽に視聴しやすくなって、投票券の購入やレースを観るために競技場まで足を運ぶ必要がなくなりました。
それでも、どの公営ギャンブルも生で観るレース展開は迫力があるので、近隣に競技場があれば足を運んでほしいのですが、気になるのが競技場の客層です。
しかし、競艇を愛するファンは比較的おだやかな雰囲気で、選手にヤジを言ってもモーター音でかき消されるので、そもそも罵詈雑言を浴びせる客は少ないです。近年は女性レーサーの活躍や、家族で楽しめるイベントも充実しているので、子供を連れてきているファンも多くなりました。
競艇の基本ルール
公営ギャンブルが初めての方でも安心して楽しめることを理解いただいたうえで、競艇の基本ルールを紹介します。
出走は6艇
競艇はどんな規模のレースであっても6艇が出走し、1着を争ってレースを行います。1周600mの競争水面を3周するのですが、最高時速は80kmにも達し、およそ2分でゴールに到達します。時速80kmといっても、レーサーは水面ギリギリの姿勢で艇を操るので、体感速度は時速120kmとも言われています。
出走中の艇の見分け方は、表のように枠ごとに色が決まっています。
艇番 | 色 |
1号艇 | 白色 |
2号艇 | 黒色 |
3号艇 | 赤色 |
4号艇 | 青色 |
5号艇 | 黄色 |
6号艇 | 緑色 |
展示航走
レース前には、どの舟券を購入するか予想する材料として、購入締め切りまでのレース前に展示航走があります。展示航走には「スタート展示」と「周回展示」があり、どちらも艇のモーターの状態やコース位置などをチェックするのに欠かせません。
スタート展示
艇が停泊しているピットから一斉に飛び出してイン側などのコースを争います。各艇のコースが決まると待機して、大時計が0秒になるのに合わせてスタートします。
このスタート展示では、①ピット離れ、②各レーサーの希望するコース、③スタート感、④スタート後の加速、などの情報を確認します。
周回展示
スタート展示後に「周回展示」といって、ターンマーク間を2周まわります。競争するわけではなく、1号艇から時間を空けて順番に周回します。
周回展示では、①モーターの加速具合、②ターン回り、などの情報を確認します。
フライングスタート方式
公営ギャンブルのうち、競艇特有のスタート方式が「フライングスタート方式」です。各レーサーが、大時計が0から1秒までを指す間にスタートラインを通過しなければならず、0秒より少しでも早くスタートラインを通過すればフライング(F)、1秒より遅れて通過すれば出遅れ(L)となり、ともに欠場になり、舟券は全て払い戻りになります。
舟券が払い戻りになることで競艇場の売上げに影響が出るので、フライングや出遅れしたレーサーは出走停止処分となり、その間は無収入になるという厳しいペナルティーが与えられます。
しかし、どの艇よりも先んじて第一ターンマークを旋回できれば1着の確率がグンと高くなるので、フライングぎりぎりにスタートを切るのが、競艇の大きな見所の一つでもあります。
2つのターンマークを旋回
スタートラインから各レーサーがこぞって争うのが、第一ターンマークです。猛スピードで走行する他の艇を避けながら、出来るだけ速いスピードでターンマークに近いところ(イン側)を旋回する迫力は観る人の心を熱くさせます。
第一ターンマークの対極にある第二ターンマークとの間は300mで、それぞれ3回ずつ旋回を行った後にゴールラインに到達する着順を争います。
舟券の購入方法
初めて競艇の舟券を買ってみたいという方向けに、購入できる場所や、舟券の種類を紹介します。
舟券の購入場所
舟券の購入方法には、競艇場の他にボートレースチケットショップや、「テレボート」があります。
競艇場
北は群馬県から南は長崎県まで、全国24カ所にある競艇場では、舟券を購入すること、レースを間近に観戦することが出来ます。
競艇場の入場料は場所によって異なりますが、基本料金は100円になっています。2020年の新型コロナウイルス感染症の状況により入場制限がかかる場合があるので、事前に確認が必要です。
ボートレースチケットショップ
競艇場以外でも、全国70箇所以上のボートレースチケットショップで舟券を購入することができます。場外舟券発売所の愛称としてのボートピア、もしくは小規模ならミニボートピア・オラレが併記されています。
テレボートによる電話・インターネット投票
ネット銀行口座か専用銀行口座があれば「テレボート会員」になることで、競艇場や場外舟券発売所に行かなくても、電話もしくはネットにより舟券の購入手続きが可能です。
会員登録に関しては「テレボート会員募集サイト」から登録手続きができます。
舟券の種類
舟券には以下の種類があり、それぞれの的中率やオッズが異なってきます。
単勝
1着の艇を予想して当てます。6艇の出走なので単純に的中率は1/6になります。
複勝
2着までに入る1艇を予想して当てます。単勝より的中率が1/3と高くなります。
2連単
1着、2着の組み合わせを予想して、順番通りに当てます。『4-5』の2連単を購入した場合、4号艇が1着で5号艇が2着にならなければいけません。逆は外れになります。的中率は1/30なので2連複より高い配当が得られます。
2連複
1着と2着の艇を予想して当てます。選んだ2艇の1位、2位の順位は問いません。的中率は1/15です。
3連単
1着、2着、3着の組み合わせを予想して、順番通りに当てます。的中率は1/120ですが、当たると高い配当が得られます。
3連複
1着、2着、3着の艇を予想して当てます。選んだ3艇の順位は問いません。的中率は1/20です。
拡連複(拡大2連勝複式)
1着から3着までの2艇予想して当てます。選んだ2艇がどちらも3着までに入れば当たりになります。的中率は3/15です。
まとめ
公営ギャンブルを始めたいという方にとって、競艇は予想しやすく当たりやすいので初心者向けだといえます。100円から購入できるので、まずは単勝で1着に入る1艇を予想して、当てたときの興奮を感じ取ってもらうことが第一歩でしょう。
【参考】
【初めての競艇入門】基本的なルールと基礎知識を10分で解説!
競艇のインターネット投票のやり方は?【テレボートのお得な使い方も解説!】
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